スイスの作家ヘンツ&カリジェの「ウルスリ&フルリーナ兄妹シリーズ」の
一冊です。
(シリーズとは言われていませんが)
http://www.iwanami.co.jp/cgi-bin/qsearch
カリジェさんは国際アンデルセン賞を受賞した画家です。


大雪の日に街まで毛糸を買いに行ったフルリーナは
帰り道に嵐に遭い、
いつも餌を置いていた「あらしの木」に
森のけもとたちと一緒に避難します
しかしその夜の雪はいつもよりひどくて・・・
というおはなし。
フルリーナが買いに行った毛糸はお祭りに兄のウルスリと一緒に出すそりの
飾りに使う物です。


祭りの場面や 動物たちと あらしの木の場面も すてきですが
糸屋のおばあさんにいいつけられて 一生懸命床を磨く フルリーナや
冒頭で家畜の世話に精を出すウルスリの様子が 心に残ります。
それと どことなく醸し出されるユーモアが
「おおかみと七ひきのこやぎ」のフェリックス=ホフマンに共通するような
どこか冷たいような暖かいような
スイス人らしさなのでしょうか。


文章が長めなので小さな子どもだと全部はきけないかもしれませんが
無理に全部読まなくても
一緒に絵を読んでいくだけでも楽しめる本です。

経験的には4才から中学生まで。

=読んであげて大人が楽しめる度合い=

〜好きになれたらいつまででも そうでなければ2回目までは楽しいと思う〜