佐々木マキさんの傑作絵本です。

ムッシュ・ムニエルをごしょうかいします

ムッシュ・ムニエルをごしょうかいします

これ↑は絵本館のものですが 自分が持っているのは福音館の物で
3つの話が一つに入っています。


中はコマ割りのコミック形式の本になっています。
ぞうのババールやタンタンシリーズなどコマ割り形式の絵本はたくさんありますよね
絵本とよぶべきかコミックというべきか
内容によって?または出版社の意図によって?決まるのでしょうか。
佐々木マキさんはコミック(マンガ)界出身の人なので
この方が書きやすかったのかもしれません。
もちろんその後コマ割りでない本をたくさん出しておられますが。


佐々木さんの本は好きになってしまうと
どれも傑作に思えてしまいますが
シュールさとわかりやすさのバランスが一番とれた作品として
この絵本をお薦めします。
登場人物の中で一人だけ動物(ヤギ)の顔をしているムッシュ・ムニエルをはじめ、
双子の白髪の研究者とか
ムニエルの魔法の失敗で足が長くなったメリーさんとか
すてきなキャラクターで一杯。


そこはかとなく孤独感の漂う登場人物や
背景の小物への細かい書き込み
さりげない言葉遊びなども
よい感じです。
言葉のセンスと絵のセンス
双方併せ持ったまれな作家さんだと思います。


大勢への読み聞かせには向きませんが
少人数でじっくり楽しむのにぴったり。
広い年代の子供たちに喜ばれます。


=読んであげて大人が楽しめる度合い=
マンガが嫌いじゃない人なら
楽しめると思います。
子どもだけに楽しませるにはもったいない!と
思うかもしれませんね。