おはなし会

おはなし会というものをやっている。
子供や大人に「素話(すばなし)」をきかせたり、
絵本を読み聞かせたりするのだ。


色々と流派があるらしいが、
自分の属しているところは
総本山 東京子ども図書館の流れをくむやり方をしている。
http://www.litrans.net/maplestreet/tklib/yamaneko/index.htm
素話とは 昔話などを暗記し“語る”もので、
基本的には身振り手振りなどはほとんど用いることはない。


無償でこういったことをしていることを
「偉いね」と評されることがあるが、いつも違和感をおぼえる。


なぜおはなし会をしているか
二つの大きな理由がある。
一つは 楽しいから。
聴き手の心が 自分の声や視線に導かれて おはなしの世界に入ってくる
その手応えを感じたときから やめられなくなった。
二つ目は 伝えたいから。
物語本を読むことはべつに偉いことではない。
勉強ができるようになるために読書するわけでもなく、
知識を得るための読書は 物語の世界を楽しむこととは別の話だ。
ただ、識字率が高く、公共の図書館網が発達しているこの国で、
読書の楽しみを知っているかいないかは 大きな違いだと思う。
人生の楽しさは多い方が良い。


お金が無くても 雨が降っていて外で遊べなくても
図書館に行けば本がある
そう思うだけでうれしくなれる子どもだった。
その喜びを 皆に伝えたい。